犬と猫のご先祖さまは一緒?大昔にそんざいした謎の動物”ミアキス”とは

知識
スポンサーリンク

人間と同じように、犬も身の回りの環境とともに変化し、生き残り今の状態になっています。

犬の祖先はオオカミだという話はよく聞く話ですが、どうやらオオカミの先祖も存在するようです。気になったので調べてみました。

イヌのご先祖さま

オオカミのご先祖さま、

それがこれ。

※画像イメージは”フォッサ”と呼ばれる動物です。マダガスカルに生息しており、”ミアキス”はこのフォッサに近い容姿だったと言われています。参照:https://af.wikipedia.org/wiki/Fossa

飼い主
飼い主

イヌとネコを足して2で割ったような見た目だ・・・

イヌとネコの先祖”ミアキス”

暁新世から始新世中期にかけての約6,500万前 – 4,800万年前に生息した小型捕食者。イヌやネコ、アシカなどを含む食肉目の祖先、あるいは祖先に近縁な動物とされる。

ミアキス – Wikipedia

見た目全然違いますね。

暁新世だとか始新世中期とか難しい言葉はわかりませんが、すごい昔に生息していた犬と猫の祖先さん。また、クマとかアシカの先祖でもあるようです。

当時の生態系事情ですが、地上では”ヒアエノドン”と呼ばれる肉歯目科の肉食哺乳類がブイブイ言わせてました。

Hyaenodon Heinrich Harder.jpeg

おこめ
おこめ

すごい強そう・・・。

そのため、ミアキスは樹の上で鳥や爬虫類を捕食して生きていたようです。

ミアキスは、同期の動物の中では比較的に大きな頭蓋骨を持っていたようで、賢かったことが生き残った理由でしょうか。(ヒアエノドンは脳の容量が小さかったとされており、絶滅しています。)

食料を求めミアキスが分岐進化!

ここからが面白いな思いました。

樹の上で生活していたミアキスですが、数が増えると食料が不足してきました。そこで、樹を降りて生活をし始める個体が出てきました。

樹を降りて草原に出たものは、走り回る獲物を捕食するために足が発達し、効率よく獲物を捕らえるためリーダーとそれ以外の関係(主従関係)を作り集団行動をし始めます。これがイヌ(イヌ科)です。

そして、樹を降りず残ったのがネコ(ネコ科)です。木登りを容易に行うための鋭い爪はそのためです。木から落ちて受け身が取れると特性もこういった歴史的な背景があるんですね。

更に、草原へ出て「あ、やっぱり俺、草原無理だ・・・。」と考え始めた個体は、森へ戻って雑食化しました。これがクマ(クマ科)です。

余談ですが、有名な民芸品”木彫りの熊”でシャケを取るイメージから、肉食の印象がありますが、日本にいる熊は”植物食よりの雑食動物”だそうです。雑食の名残はここからのようです。

また、海に出たイタチ科は現代のカワウソになっていたり、”食肉目(ネコ目)”のミアキスから進化していった動物が身の回りにたくさんいるんですね。

「食肉目の分類図」などでGoogle検索すれば出てきますので、興味があれば見てみてください。

オオカミまでの約5000万年の道のり

イヌに話を戻します。ミアキスの進化系で、他にも先祖だと思われる動物がいくつか存在するようです。

ハイエナ

  • キノディクティス(生存:3,720~2,840万年前)
    足が速くて穴を掘れる。ミアキスと同様、木を登れて死骸から肉を噛みちぎる歯を持っていた。比較的小型だったらしい。
  • キノディスムス(生存:3,330~2,630万年前)
    体格がキノディクティスの倍ほどあるが走るのがあまり得意ではない。足の指が5本あった。見た目はハイエナに似ており、イヌよりもネコに似た動物だったようです。
  • トマークトゥス(生存:2,300万年~1,600万年前)
    外見がイヌ、オオカミによく似た肉食動物。有力なイヌ直径のご先祖さま。
    •  

ミアキスからトマークトゥスまでの約5,000万年間、厳しい弱肉強食の環境や地球の自然環境に適応し、過酷な生存競争を勝ち抜いてきたご先祖さまです。

彼らが途中で絶滅していたら、今のイエイヌと呼ばれる動物は存在しないわけです。今を生きるイエイヌたちはそんなご先祖様たちに感謝しましょう。

おこめ
おこめ

ご先祖さまありがとう。

オオカミからイエイヌに分岐

約700万年前、イヌ科動物の祖先であるトマークトゥスから”11属”の動物に分岐し、更にその中の”イヌ属”から7種に枝分かれします。

そして、7種の中の1種である”タイリクオオカミ種”から派生し突然変異したものが、人間のペットである”イエイヌ”です。以下、図でまとめました。

“イエイヌ”の”イエ”は「人間に家畜化された」という意味が含まれています。
イヌが行う「穴掘り」、何のためにやっているかわからない行動だったんですが、先祖であるオオカミの習性の名残であると説明されれば納得できます。

家畜化された中で、その行為が無意味になってしまったと考えるとイエイヌ達には気の毒だなと思ってしまいますが。

ちなみに、おこめは座椅子をすごい勢いで掘って、その掘った場所で寝ます。この瞬間、彼はオオカミになっているのです。そう考えると面白いですね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました